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三脚選びは難しい?

ちょっと雑学と三脚選びの基本

三脚を選ぶには

私が写真を始めた頃は「三脚の重さは機材の2倍必要」などと言われたものですが、写真撮影でのブレの低減や長時間露光のみを考えるならば三脚は重ければ重いほど有利で、重心はなるべく低く、脚部はできるだけ太くというのが基本です。スタジオ撮影ならそれでいいのですが、フィールドへ持ち出す場合にはその利点は持ち運ぶ際のマイナス要因になってしまいます。

もちろん軽くかさばらない方が移動には有利ですが、撮影に必要な剛性や安定性はどんどん落ちてしまいます。最低限の重量で最大限の剛性を確保するというバランスを見極めることが、特に初心者の方には三脚選びを難しいものとしてしまっているように感じます。

撮影者にとって最適な三脚は、体格や撮影シーン、移動方法や機材の重量によって様々に変わってくることは承知の上で、今回は用具屋から見た「三脚の素材と製法」という切り口で考えてみたいと思います。

三脚に使われる素材

現在三脚に使われている素材は、大きく分けるとアルミとカーボンの2種類が代表的です。スチール製や木製、バサルト素材など他にも選択肢はありますが、ほとんどのメーカーではこの2種類のラインナップとなっています。HUSKYが世界初のジュラルミン製三脚として登場したのは半世紀以上前の話ですが、その剛性を確保したうえで重量を軽減するためのカーボン製三脚という位置づけでここ数年特に増えてきました。ではアルミとカーボン、どちらがいいんだろう?という素朴な疑問が湧いてきますが、それを考える前にまずはそれぞれの素材についてきちんと知っておく必要があると思います。

ひとくちにカーボンといっても・・・

釣り竿やゴルフクラブのシャフト、テニスのラケットなどで以前から馴染みの深い方が多いかもしれませんし、競技用自転車のフレームや傘などもカーボン製を目にすることが多くなってきました。

CFRPと略されるカーボンファイバーですが、基本的には炭素繊維で強化したプラスティック全般を差し、品質は本当にピンからキリまで様々です。炭素繊維とプラスティック素材の割合や炭素繊維の方向、蓄層方法から最終的な成型方法まで多種多様な製品があります。高品質なドライカーボンはオートクレーブと呼ばれる高圧の掛けられる窯で焼き固め、強度はほかの方法で成形されたものより格段に上です。航空・宇宙事業やF-1マシン、医療分野などで幅広く使われていますが、成型方法が複雑となりコストが高く、結果的に製品価格も大きく跳ね上がってしまいます。このドライカーボンを使用していると表示されている三脚は現在一つもありません。その他の成型方法で作られたものはウェットカーボンと呼ばれ、重量と強度の比は一般的なグラスファイバーと大差はなく、表面だけをカーボン繊維で覆ったものや蓄層時に気泡の入った状態のまま「カーボン製」と表示して販売されているものも存在するようです。

カーボンは製造方法により様々な特性を持った材料となり得ることも一つの特徴ですが、肝心の三脚のパイプ部の品質について、きちんと表示されている製品は大変少ないのが現実です。たとえば高級自転車のフレームでは、どんな品質のカーボンが使われているのか、フレームの振動吸収性がどうなのか、それによって乗り味がどう変わるのかと いう情報が細かく表示されているものが多いのですが、三脚には「カーボン製」と書いてあるだけで、どんなグレードのカーボンを使っているのかもはっきりしません。作ろうと思えば、アルミよりも重く、振動を吸収しないものが作れるのもカーボンです。

ですから、一概に「カーボン製の三脚にはこういった特性がある」などと論じられる状態ではないのが現状です。実際に使われているカーボン素材のグレードや成型方法、製造時の品質管理などが公開されていない以上、素材自体の特性で重量や強度、振動吸収性などを比較しても意味がないからです。

参考までに、各社の代表的な32mmクラス、エレベーター付き3段三脚のカタログスペックを並べてみました。各メーカーで伸長が多少違うのは仕方のない部分なので単純に重量の比較はできませんが、一般的に「軽い」と言われているカーボン製三脚って、そんなに軽いですか?

脚部のみでの比較 素材 段数 縮長 最低高 総伸長 EV高 重量 耐荷重
HUSKY 3段 アルミ 3 65cm 62cm 181cm 37cm

2.5kg

10kg
Gitzo GT3330 アルミ 3 65cm 15.5cm 171cm 35cm

3.2kg

18kg
Gitzo GT3531 カーボン 3 55cm 16cm 164cm 37cm

2.12kg

18kg
Velbon N730 カーボン 3 70cm 16.7cm 191cm 36cm

2.49kg

7kg
SLIK 923PRO カーボン 3 68cm 21.5cm 190cm 26cm

2.35kg

10kg

アルミも様々です

一般にはアルミ合金をひとまとめにして「アルミ製」と表記してはありますが、カーボン同様に多種多様で、混合してある金属や比率によって素材の特性も大きく変わってきます。ジュラルミンもアルミ合金の一種類ですが、1000番台から7000番台まで、国際的にもJIS規格によってもきちんと管理されていますので、よほどの粗悪品でない限りはカーボンほど素材自体のバラつきは少ないと思います。ただし硬化技術や熱処理、アルマイトなどの表面処理技術によっても最終的に出来上がる製品の品質は大きく違ってきます。

同じように「マグネシウム製」と書いてある場合も要注意です。知識のある方なら頭の中で自動的に「マグネシウム合金製」と読み替えているのですが、それでもメーカーのカタログには純粋なマグネシウムの特性が書かれていたりします。純マグネシウムで三脚を作るなんてことはありえないので全く意味のない表記なのですが、言葉は悪いですがユーザーを騙そうとする悪意すら感じてしまいます。

こちらも参考までに、各社雲台付きで販売されている代表的な32mmクラスのアルミ合金製、エレベーター付き三脚のカタログスペックを並べてみました。アルミ製とカーボン製をメーカー内だけで比べれば確かにカーボンの方が軽いと言えるかもしれませんが、アルミ同士で比べた場合HUSKYの軽さは際立っています

ヘッド一体での比較 素材 段数 縮長 最低高 総伸長 EV高 重量 耐荷重
HUSKY 3段 アルミ 3 77cm 75cm 194cm 37cm

3.7kg

10kg
Velbon Mark7B アルミ 3 81.7cm 59.7cm 179.7cm 21cm

5.15kg

7kg
SLIK プロIIN アルミ 3 81cm 37cm 183.5cm 28.5cm

4.81kg

10kg

素材以外のチェックポイント

カーボン製といっても全てがカーボンで作られているわけではなく、パイプ以外の部分はアルミ合金だったりマグネシウム合金だったりプラスティック部品が使われていたりします。いくらパイプの強度を上げても、パイプの接合部分や脚の開閉部分、エレベーター部分などにガタがあるようではまったく意味がありません。また屋外で使うことの多い三脚ですから、各部のボルトやネジ類がすぐ錆びてしまうような材料でも困りますし、砂や埃で汚れた場合に自分で簡単に分解掃除できる構造でないとすぐにパイプの伸縮や開閉部などの動きが悪くなります。安価な三脚はこのあたりが非常にいい加減に作られていることが多いのも事実です。

パイプの伸縮についてはナットロック式とレバーロック式に大きく分かれますが、少々乱暴ですがここは「慣れ」の問題と言い切ってしまっていいと思っています。比較すればレバー式の方が力も必要なく、セッティングも撤収もわずかに早いかもしれませんが、デメリットも確実に存在します。個人的にはナットロック式に慣れてしまえばパイプの空転防止機構があろうとなかろうと、さほど困ったという経験はありません。

初めての1本なら

当店では一眼レフ用の「基本の1本」としてHUSKY 3段をお勧めしています。重量、剛性、工作精度と価格のバランスが最も良い三脚の中の1本だと自信を持って言えるからです。そのHUSKYをアルカスタイルで使えるようにしたいというのが店長個人の数年の夢であり、トヨ商事さんのご協力をいただきKIRKモデルを誕生させることができました。

前回特集「HUSKYの真実」のなかで『写真学校でも「まず1本買うならハスキー3段」と教えられるそうで』と書きましたが、先日お客様から「写真学校の買い物リストの中に最初から入ってました」というお話しを伺いました。現在はプロとして活躍されているそうですが、学生時代から使っているHUSKYはまだ現役で、2本目のHUSKYとして脚のみのモデルを買い足されたというお話しでした。HUSKYを取り扱っていますと修理のお問い合わせや改造、買い足しなどいろいろなお客様と接する機会がありますが、20年、30年使っているというお話を伺うことは既に全く珍しいことではなくなりました。

万能に使える1本は存在しない

Gitzoでたとえれば、山歩きで機材も軽いのならば2型、超望遠で野鳥を追うならば5型の方が有利かもしれませんし、3型でもセンターポールのないモデルを選ぶこともできます。ローアングル撮影の多い方には開脚角度の変えられるモデルもありますし、別にミニ三脚を用意した方がセッティングが早い場合もあります。航空機移動で縮長を重視せざるを得ない場合もあれば、超ハイアングルが必要な撮影もあるでしょう。

こういった様々な状況を考えると、三脚はレンズと同様、その時撮りたい写真によって使い分けるのがベストだということになります。これは雲台についても言えることですが、どんな状況でも使える万能な三脚というものは存在せず、少なくとも2~3本の三脚と雲台を使い分けている方が多いのではないでしょうか。またいろいろな状況で使ってみないことにはその三脚の長所も短所も見えてきません。自分にとっての短所が見えたならばそこを工夫して補いながら使うことも、写真撮影の楽しみの一つかもしれません。

もうひとつ大事なのは予算ですが、これは概ね開発費、材料費と商品の工作精度(=手間賃)が直接価格に反映されているものだと思っています。ブランド品だから高い、という三脚はありません。高価なものは高価なりの材料を使い、入念な開発をして手間も掛け、製品の品質も高いと思っていただいて間違いありません。

カメラ本体はデジタル化によりライフサイクルがずいぶん短くなったような気がしますが、三脚に関しては使用者の体格や撮影スタイル、使用する機材の重さやレンズの画角にみあい、持ち運びが苦にならない重さの中でなるべくしっかりとしたものを買っておけば非常に長く使うことができます。

(2016年1月に加筆修正しました)